朝見鶏商會私書箱

朝見鶏商會私書箱に届いた怪文書置き場です。

Twitter断ち中に読んだ本

一身上の都合で7月ほぼまるっとTwitter断ちをしてました。

まぁその辺りはまたの機会に細かく記すとして。

Twitter断ちといってもこちとら13年もののTwitter廃人なのでスマホからアプリを消そうが息を吸う様にブラウザで検索して、瞬きするより自然にホーム画面を表示させるレベルの中毒だったので、代替物を用意する必要がありました。

そこで手を出したのがAmazon Kindle

最初は1冊ずつ買ってたんですがクレカ上限が頭にちらつき始めたのでそのうちunlimitedに手を出しました。

せっかくなので読んだ本をのこしておきます。

先に言っておくとメモ程度に読後感を書いてますが、あくまで個人の感想です。褒めてない事もあります。

  • さいはての彼女

 

ちょうど二次小説原稿を抱えてた時だったので、一般的な小説ってどんなんだろうとAmazonのランキングで上の方にあるやつを適当に買いました。

人生に疲れた女性が旅先で人生を変える出会いをする短編集なんですが、その女性達が良く言えばリアルな、わざと悪く言うとそりゃ人生に疲れるだろと思う気の強さで失敗してる女共で、なるほどこういうのが共感を得るのか……と数年レベルでpixivに飼い慣らされ一般文芸読んでこなかった自分にとっては良い気付剤になりました。

表題作の「彼女」が圧倒的光で最後まで眩しい。個人的には最後の話に出てくる背広の男性がヘキです!

 

 

Amazonのランキングで見かけて、そいえば有名な映画原作載ってるんだっけと軽い気持ちで買ったSF短編集。読んでる最中はピンと来なかったんですが、なんだかんだ読み進める手が止まらず本を閉じた後になってしみじみ面白かったな……と思うそんな本。表題作「あなたの人生の物語」はぜひいろんな人に読んでもらって感覚を共有したいんですが、一番興奮したは「七十二文字」で錬金術産業革命を絡めて「工場労働者を解放するために家内制手工業を復活させるためのゴーレム」の概念が出てきた時ですね……。ヘキです。あと「顔の美醜について」の叙述方法好きです。おすすめ!

 

ここまで3日で読み終わって、このペースで行くと破産する未来が見えたのでunlimitedの無料体験に入りました。

メタバースがよくわからなかったので読んだんですが、ARとVRの利用においての向き不向きや、現メタ旧Facebookの置かれてる状況とか全体的にさら〜っとさらえて面白かったです。何より、

「SNSはよく、友だちとつながるネットワークと称されるが、実態としてはつながりを絶って人を囲い込む技術だ。」

引用—『メタバースとは何か~ネット上の「もう一つの世界」~ (光文社新書)』岡嶋 裕史著 https://a.co/dAswJ7P

 

Twitterイヤイヤ期真っ最中ワイには目から鱗。それオブそれ〜!となったという。

著者が二次元オタの漏れ達と同類なのでちょいちょいそういう記述があって生暖かい気持ちになることもあったけれど、総評としては読んで良かったです。

 

 

マジでのほほんしてた。今回の癒し枠。もうどちらかと言うと出てくる感情は「羨ましい」なのよ……。阿佐ヶ谷姉妹……末永く幸せであってくれ……。

  • 私が大好きな小説家を殺すまで

 

 

フォロワーに面白い本無い?って聞いたら教えてもらった本。エモってこういう事なんだね!!!!!すげー面白かった。物語の緩急が楽しいジェットコースター。

自分が10代の頃に読んだら一生ものの性癖を植えつけられそうな、そういうクソデカ感情、そしてそういう層に刺さる「死ぬ」話。

他の著作も読みたいな〜。

 

  • いずれはすべて海の中に

 

SF、来てるのでは…?!の気持ちでUnlimitedジャケDLしたもの。短編集。まんべんなく漂ってるうんざりとした雰囲気がアメリカの小説って感じがする。短編それぞれが取り扱ってるテーマは好みなんだけれど、う~んぴんと来なかったな!

  • 辞書を編む

 

 

新書が読みたいのにunlimitedくん全然無くて、Twitterとラジオで見た事あった飯間さんの本を見つけたので読みました。

流石日本語学の先生、わかりやすく楽しく、優しく易しく辞書編纂について書かれてる。読書乱舞中のほっこり担当でした。いいね!

  • 「美味しさ」の錯覚

 

 

複数の本並行して読んでて、それでも他の本は大体1〜3日で読み終えたのに対して、これは1週間ちょい?くらい読み終わるのにかかった気がする。シンプルに厚めの本だったらしい。電子書籍だとそう勘が働かないから不便ね。

「美味しい」と感じるのは純粋な舌の上の味蕾由来以外の要素が大きいよね、というのを最先端レストランの挑戦や、食品会社の施策、前衛芸術の事例とか紹介しつつ論じた本。外食好きには答え合わせ感もあるんじゃ無いかなぁ。タッチパネルで注文が完結し騒音の中で狭いカウンターで急いで食べる食事と、上質紙に印刷されたメニュー、適度に落とされた照明、程よい音楽、一枚ずつサーブされる華やかなディナー、どっちが美味しく無いかはまぁ「時と場合に寄る」んですよね。この本は基本的に後者を美味しく感じるとした場合の話が多いです。この本に出会えてunlimitedの元取ったな〜と思った。

 

 

これはまた別途感想書きたいな〜。紙の本持ってるのにずっと積んでて、Kindleの手軽さに背中押されてようやく読みました。面白いじゃん!!対立陣営がそれぞれダブル主人公ってどう(具体的言うと戦闘の勝敗の理由付け)どうするんだろ〜と思ってたんですが上手いことエンタメしてて流石だ…と感服しました。見えてる沼はヤン・ウェンリー、大穴はオーベルシュタインです。対戦よろ。

  • 丸の内で就職したら、幽霊物件担当でした。

 

 

Twitterでタイトルだけ見たような…といううろ覚えで手を出した小説。

霊感のある女性主人公、その能力を当てにしている性格に難ありだがふとした瞬間に人情が見える男性と、中和剤担当の役に立たないイケメン。程よい……ちょうどいい……。女性主人公のはわわ具合がメディアミックス映えしそう、と思ったらコミカライズされていた。なるほど……。

 

 

買ったままKindle内で積んでた本。

され竜は移籍前のをリアルタイムで追ってたのですが、移籍後からは追えてなくて、移籍後の新展開を知らないままこんな年まで生きてしまっていたんです。 でもね~今読んでも面白~~~い!

2巻であるこの巻はまだ移籍前とおおよそ同じ事件をなぞっているところ。あ〜〜〜そうそう〜〜これね〜〜〜と未成年の自分の性癖が歪んだきっかけ追体験になって楽しかったです。ガユスの眼鏡から発される理屈っぽさとかヘキが服着て歩いてるようなもんだけれど、いや、自分、レメディウス博士の救われなさ、好きでしょ?うん……好き……。

 

10年前に一世を風靡したアニメの原作にして、15年前にラノベ界に激震を走らせた伝説の小説、という認識だったのでUnlimitedで見つけてこれ幸いと読みました。

すげ~なつかしい、ほんわか世界観の中で唐突に知識レベル上げて語ってくる2000年代以降のラノベのこの感じ……。実はアニメ未視聴なんですが自動脳内再生されるくらい、違和感のない文体でした。

 

以上。

このほかにもつまみ食いして読み切ってない実用書とか諸々もあるんですが、それは割愛します。

KindleUnlimited自体は無料期間が終わっちゃったので解約しちゃったんですが、いい感じに読書がクセついたので続けたい。図書館かな~。でも電子書籍の手軽さを知ってしまったからな……。

 

Twitter断ちの間に読書と一緒にJ-Track聞きまくりもしてたんでそちらも後々まとめます。

ではでは。