怪文書:おにぎり
時たま休日に我が家ではおにぎりを山盛り作る。
手で握ったおにぎりが食べられるか、衛生価値観の問題で時々話題に上がるけれど、美味しさの話で言えばおにぎりは素手で握った方が断然美味しい。
なんでかは私はわからない。ラップや手袋に比べて、なんとなく塩の手残りがいいからじゃないかなと思っている。
具材を用意する時のワクワクは何ものにも変えがたい。祖母の代から梅おかかは欠かせない。最近好きなのは沢庵七味マヨ。筋子があればごちそうだ。
茶碗に一旦よそうと具材が包みやすい。一呼吸もおける。手をパンと叩いてから水をつけて掌に塩を振る。茶碗からスライドした熱々のごはんを握る。繰り返して、隣の皿に白い山が出来る。
なんで塩をかけて握っただけなのに、おにぎりと茶碗に盛られた白米で味が違うのだろう。その秘密を探るべく、今日も炊飯器の蓋を開ける。